雇用というのは、本来仕事をさせるために有償で人を雇うことをいう言葉です。 民法第623条では、雇用は当事者の一方が相手方に対して労務に服することを約して、相手方がその労務に対して報酬を支払うことを約することによって効力を生ずる契約である、というように規定されています。それでは雇用の本質とは一体どんなものなのでしょうか?
民法いう雇用とは、雇い主と労働者とが対等の地位にあるとの前提のもとに、それぞれ自己の自由意志によって締結される契約だということになります。これは日本の民法がブルジョワ市民革命としてのフランス革命の精神にのっとって編纂されたフランス民法典俗に言うナポレオン法典の影響を大きく受けた市民社会モデルを想定して、このようになっています。ですが現代社会においては労使関係が対等である事は稀であり、そのため社会保障の観点から労働基準法などの各種労働法規による修正が加えられています。例えば、雇用契約の終了を巡る問題が挙げられます。期間の定めの無い雇用契約は労働慣習では「正社員」と呼び、一般にも良く見られるのですが、民法の原則から言えば当事者がいつでも解約を申し入れることができ、特別な期日を指定しない限りは、その申し入れから2週間で雇用契約は終了するとされています。しかし労働基準法などの労働法規によって使用者からの労働者に対する雇用契約を解約する申し入れがあった場合、つまり解雇する場合は制限を受けています。民法の雇用条項は労働法の整備された現在では、ほとんど適用される場面はないのではないか、と思われがちですが、雇用契約での主要なルールの中で、労働法には規定はない、または民法雇用条項にのみ規定があるものも存在するという理由からこの見解は誤りだと言えるでしょう。
雇用の契約に関しては、雇用契約に類似する他人の役務の利用を目的とする契約類型として請負契約と委任契約の2種類があります。雇用は労務に服する事自体がその内容で、請負では仕事の完成が目的となっている点が異なります。また、雇用では使用者に従属した形で労働が行われるのですが、請負では独立して行われるという違いもあります。また、委任は請負同様独立性をもって遂行される点が違うのですが、仕事の完成を目的とするわけではない点は雇用とよく似ています。
また、正規雇用という言葉がありますが、これは、特定の企業と雇用者との継続的な雇用関係で、雇用者が使用者の元でフルタイムで従業する期間を定めない雇用形態を指していて、日本では1990年代以降、派遣労働や短期雇用契約など正規雇用以外の雇用形態である非正規雇用と、区別するために用いられるようになった新しい言葉です。非正規雇用とは、期間を定めた短期契約で職員を雇う雇用形態のことで、非典型雇用などともいいます。日本では、非正規雇用の職員には、パート(パートタイマー)、アルバイト、契約社員、派遣社員が含まれています。
社員への研修制度と任される仕事
雇用関係で意識することになるのは、正規・非正規かで受けることができる福利厚生や社員研修制度の内容の違い。実際問題として、企業間とのやりとりをアルバイトやパートの方に任すことはなく、責任ある役職に就いている正社員の方が担当することになります。しかしながら、非正規と言えど社員研修を踏まえて正社員と同じ仕事を任せることもあれば、企業によってはアルバイトにも社員研修を受けさせることで会社に勤める人間としての自覚を促し、常に一定の社員意識を保つことを実践している企業もあります。仙台でバイトを探す場合も、研修がある場合があります。これに対し、雇用形態が違う上に同じ給料でもないのに何故同じ量・質の仕事を任されることに不満を感じる非正規職員も多いのですが、社員制度によっては社員研修を受けて一定以上の実績を持ち経験を積んだ社員を正社員へと昇格させるケースもあるので、一概に悪習というわけではないようです。社員研修を受けて会社に役立つスキル・知識を得ましょう!
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Last update:2023/12/4